日本美術刀剣保存協会 東京都支部


◆活動報告◆





◆2024年度 第四回鑑賞研究会◆

2025年1月18日(土)

於:東京美術倶楽部

 刀剣一本入札鑑定 
 刀 剣:『五ヶ伝について』 紙谷治宏 講師
 刀装具:『三所、二所物、揃い金具について』 葉山修陽 講師



第四回 定例鑑賞研究会報告書

                               東京都支部 唐木 洋美

 

東京都支部の新年鑑賞会は令和7118日、東京美術倶楽部にて開催されました。

冬らしい寒さ続く晴天の中、70名を越す多数の方々にご参加いただきました。

 

鑑賞会内容 刀剣一本入札鑑定

刀剣:五ヶ伝について

刀装具:三所、二所物、揃い金具について

 

刀装具について葉山修陽講師より見所や特徴などを分かりやすく解説頂きました。

祐乗、宗乗、乗真など後藤宗家から一乗までの三所物を中心に参考品として荒木東明が並びました。

作品の傍には資料と折紙が並べられており、より深く鑑賞する際の手助けとなりました。

ご参加された方々は並ぶ名品を熱心に鑑賞されていました。

 

刀剣につきましては紙谷治宏講師より鑑賞刀・鑑定刀の詳しい解説を頂きました。

テーマは五ヶ伝ということで千手院の剣をはじめ粟田口国吉、来国行、古備前包平、長船光忠、長光、景光、相州正宗、貞宗、廣光、兼吉、和泉守兼定、孫六兼元など大和、山城、備前、相州、美濃の23振の名品が並びました。

 

太刀 保昌 無銘ながら傑出の一振

西条松平家伝来 短刀 国吉(号:蛇切 くちなわきり)  気品高く屈指の一振

佐竹家伝来 太刀 包平 大包平に次ぐ名刀

脇指 相模国住秋廣 本脇指は国と年月日の銘が珍しく資料としても貴重な一振

刀 兼元 笹露 槙島監物所持之の金象嵌が入った傑出の一振

 

五ヶ伝の貴重な名品を手にとって拝見できる大変素晴らしい時間となりました。

 

 

一本入札の鑑定刀は以下の五振でした。

 

一号刀 太刀 安綱

二号刀 刀 兼元作

三号刀 刀 津田越前守助廣 寛文十二年八月日

四号刀 刀 長曽祢興里入道乕徹

五号刀 短刀 武州住康重

 

今回は新年鑑賞会ということで、真玄堂の髙橋様より貴重な図録を景品としてご提供頂き、
成績優秀であった多くの方々に授与されました。


総合での成績上位者は以下の3名でした(敬称略)


天位 堀込晋

地位 鈴木小百合

人位 唐木洋美

 

次回の定例鑑賞会は419日(土)13時より東京美術倶楽部にて開催予定です。


 
 


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