日本美術刀剣保存協会 東京都支部


◆活動報告◆





◆2026年度 第二回鑑賞研究会◆

2026年7月18日(土)

於:東京美術倶楽部
 刀剣一本入札鑑定 冥賀吉也 講師
 刀 剣:「日本刀重要美術展」出陳刀を中心として  冥賀吉也 講師
 刀装具: 京都金工 一宮・岡本・大月  葉山修陽 講師


東京都支部 7月鑑賞会報告      冥賀亮典

令和8年7月18日(土)、東京美術倶楽部において東京都支部鑑賞会が開催されました。
盛夏の候、80名を超える方々が参加されました。

刀装具は、葉山修陽講師より「京都金工 一宮・岡本・大月」をテーマとして、
各派の特色について解説がありました。

一宮派では、一宮長常(雪山)と、その師である保井高長(高山・風香同人)が取り上げられました。
両者には真鍮地を用いた作品や、牡丹獅子などの同様の図柄を題材とした作品が見られます。

岡本派には岡本尚茂らがおり、鉄元堂の号が示すとおり、鉄地を用いた作品が多いとのことでした。

大月派には大月光興、光弘らがおり、皆山応起も一門に近しい金工と考えられています。
このほか、一門には川原林秀興、篠山篤興らがいます。


鑑賞刀は、刀剣博物館で開催された「日本刀重要美術品展」の出陳刀を中心に構成され、
冥賀吉也講師より解説がありました。

刀剣10振、刀装具1点の計11点が並び、このうち4点が「日本刀重要美術品展」の出陳作品でした。
下記の括弧内の数字は『重要美術品全集』に記載される重要美術品番号、#以下は同展における展示番号です。

太刀 銘 正恒(古備前)(329)
太刀 銘 備前国景安(古備前)(386)
太刀 折返銘 一(421)
太刀 銘 雲生(542)
太刀 銘 光忠(576)
太刀 銘 備州長船景光(639)
小太刀 銘 助次(古青江)(740)(#34)
刀 無銘 伝吉次(青江)(754)
刀 額銘 備中国住次直
 金象嵌 毛利元康所持 依此刀利埋忠磨上之
 号「朝霜」(759)(#35)
太刀 銘 助国(国分寺)(812)(#36)
鐔 銘 山城国伏見住金家(1028)(#52)

重要美術品認定制度制定当時の話や、刀剣は999振、
刀装具は79点が認定されていることなどについても解説がありました。

重要美術品の中には、景光や助国のように、鎌倉時代の製作でありながら、
製作当時を思わせるほど平肉が豊かに残り、非常に健体で、手にするとずしりと重みを感じる作品もあります。

一本入札の鑑定刀は下記の5振で、同じく冥賀吉也講師より解説がありました。

一号刀 刀 上総守兼重
二号刀 刀 長曽祢興里
三号刀 刀 長曽祢興正(重要刀剣)
四号刀 刀 法城寺吉次(重要刀剣)
五号刀 刀 法城寺正弘(重要刀剣)

成績上位者は下記のとおりです(敬称略)

天位 來島弘一、白石昌和
地位 坂田龍一
人位 松本啓之亮

次回の東京都支部鑑賞会は、令和8年(2026年)10月3日(土)に開催される予定です。


 


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