日本美術刀剣保存協会 東京都支部


◆活動報告◆





◆2025年度 第一回鑑賞研究会◆

2025年4月19日(土)

於:東京美術倶楽部

 刀剣一本入札鑑定 
 刀 剣:『備前刀について』 藤田裕介 講師
 刀装具:『後藤家四代から十代について』 葉山修陽 講師


第一回 定例鑑賞研究会報告書

                               東京都支部 生野 直樹


去る令和7年4月19日(土)、東京美術倶楽部において東京都支部の定例鑑賞会が行われました。
当日は今年に入ってから一番という季節外れの暑さの中、55名の方にご参加いただき、大変活気のある鑑賞会になりました。

今回の鑑賞刀のテーマは、『末備前について』で、勝光宗光、二郎左衛門尉勝光、次郎左衛門尉勝光、忠光、法光、春光、彦兵衛尉祐定、与三左衛門尉祐定、源兵衛尉祐定、新拾郎祐定、五郎左衛門尉清光、孫右衛門尉清光など末備前の名工の作品に加え、長船から播州明石へ移り住んだという吉長、新刀の七兵衛尉祐定や天明年紀の祐定など、末備前のその後の作品を含めた、計16振がずらりと並びました。
解説は藤田裕介講師で、末備前の作風の解説に留まらず時代背景なども詳しく解説していただき、大変勉強になりました。
様々な末備前鍛冶の優品を手に取って鑑賞できる又とない機会で、末備前の美しさに改めて魅了されました。

刀装具は『後藤家四代から十代について』と題して、後藤家4代光乗から10代廉乗までの笄や小柄、目貫など名品30点近くが並びました。
解説は葉山修陽講師で、図柄や銘の見どころ、脇後藤との比較などについて、詳細に説明していただきました。
後藤家の優品を比較しながら鑑賞できる大変貴重な機会とあって、参加者の皆様も熱心に鑑賞され、また解説に聞き入っておられました。

一本入札の鑑定刀は下記の5振りで、坂田龍一講師に解説していただきました。

一号刀 来国俊
二号刀 大□□尻懸則長 暦応三六月日六十九
三号刀 照重
四号刀 肥後大掾貞国
五号刀 坂倉言之進照包

成績上位者は以下の通りでした(敬称略)。

天位 冥賀亮典
地位 堀込晋
人位 池永順一

次回の鑑賞会は令和7年7月26日(土)に、同じく東京美術倶楽部での開催を予定しております。



過去の活動についてはこちら


Copyright (C) 日本美術刀剣保存協会 東京都支部 All Rights Reserved.
design テンプレート